テンペスト(ネタバレあり)
5月24日昼観劇 新国立劇場2013/2014シーズン 新国立劇場 中劇場
作:ウィリアム・シェイクスピア
翻訳:松岡和子
演出:白井晃
キャスト:
プロスペロー(ミラノ大公):古谷一行
ミランダ(プロスペローの娘):高野志穂
エアリエル(空気の精):碓井将大
キャリバン(魔女の息子):河内大和
アントーニオ(プロスペローの弟):長谷川初範
アロンゾー(ナポリ王):田山
セバスチャン(アロンゾーの弟):羽場裕一
ファーディナンド(アロンゾーの息子):伊礼彼方
ゴンザーロー(忠実な老顧問官):山野史人
ステファノー(賄い方):櫻井章喜
トリンキュロー(道化):野間口徹
エイドリアン(貴族):近藤隼
フランシスコー(貴族):野坂弘
船長:原金太郎
水夫長:大林洋平
水夫:平良あきら
水夫:林浩太郎
アイリス:依田朋子
シーリーズ:福島彩子
ジュノー:酒井幸菜
演奏:生駒祐子,トオヤマタケオ,清水恒輔
素直に面白かった。
工場の倉庫のような段ボールがいっぱいの舞台で、衣装はディッケンズの小説辺り(もっと後か?今でもまあ通じるか)の雰囲気、プロスペローに仕えているエアリエルはギプスで自由を奪われていて車椅子。
生演奏で生歌。
だが、台詞は真っ正面からシェイクスピア。
もちろん私は英語のシェイクスピアの台詞は全く知らないので松岡さんの翻訳された台詞と言うことになるのだが、キャリバンやエアリエル、水夫達はそうでもないが、身分ある方々は若いミランダやファーディナンドも含めて、とても…その…格式高い話し方だ。
その麗々しいやたらもって回ったような大仰な台詞が、意外なほどすんなり言葉として聞こえてきた。
最前列で役者さんの表情も良く見えたこともあって、素直に笑わされたり泣かされそうになったりした。
一目で互いに恋に落ちる二人がもう思い切り初々しくて、伊礼さんも高野さんも、まあ、可愛い、可愛い 笑
いやー、その二枚目ぶりがムダじゃない伊礼さんを久々に観た 笑
しかしご満悦なお父様はともかく、エアリエル碓井さんは半ば呆れているみたいで、その表情も良かった。碓井さんのエアリエル、外見の痛々しさと、根のシニカルな強かさが垣間見える表情とが奇妙に合っている感じで良かった。
キャリバンの河内さんは存じ上げなくてもきっと有名な方だろうなと確信させられるしなやかな身ごなしで見とれてしまった。
このキャリバンやエアリエル、それから水夫さん達への扱いを見ていると、シェイクスピアさん、権力者がお嫌いなんだろうなと思ってしまう。
プロスペローとナポリ王達、多少(ま、かなり、かもしれないが)の違いはあっても所詮はお貴族様達の権力争い、どちらが上でも下々にはさして違いはなかろう、と言うようなことがすけてみえる気がしてしまった。
大体、弟さんに面倒な政治を全て任せっきりにして自分は趣味に没頭しておいて、大公でございますって、勝手過ぎるだろ(^_^;)
それはそれとして、ラスト、何もなくなったはるか奥まで続く広い舞台に消えていくプロスペロー、と言うシーンは素敵だった。
このテンペスト、私としてはとても良かったけれど、例えば、山の手事情社などでやったらどうなるのだろう? ともちらっと思った。
そう思いながら、同日夜、その山の手事情社のアトリエ見学会に行ったのだが、そこで貰った今後の予定。
来年1月の山の手事情社公演
「テンペスト」
?!
何なんだ、この符丁 笑
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コメント
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投稿: Johng631 | 2014年5月26日 (月) 07時47分