幻冬舎Presents 『つか版・忠臣蔵〜大願成就討ち入り篇〜』( ネタバレあり)
劇団扉座第55回公演 紀伊國屋ホール開場50年公演 紀伊國屋ホール
4月23日夜(初日)
4月25日夜
4月28日夜(楽イブナイト スペシャルイベントあり)
4月29日昼(楽日)観劇
原作:つかこうへい
脚本・演出:横内謙介
キャスト:
宝井其角:山本亨(客演)
近松門左衛門:岡森諦
阿久利:高橋麻理
大石内蔵助良雄:犬飼淳治
【赤穂藩】
浅野内匠頭:野田翔太
大高源吾忠雄:武田義晴(客演)
岡野金右衛門包秀:岩本達郎
磯貝十郎左衛門正久:上原健太
堀部安兵衛武庸:高木トモユキ
大石主税良金:江原由夏
神崎与五郎則休:松原海児
間十次郎:三浦修平
間新六:白金翔太
吉良上野介:鈴木利典
磯田武太夫:松本亮
桂昌院:中原三千代
柳沢吉保:川西佑佳
前大納言資廉:杉山良一
紀伊國屋文左衛門:累央
中村七五郎:伴美奈子
市川団十郎:新原武
中村座ガールズ:
ナツ:比嘉奈津子
ナオ:藤田直美
マナ:塩屋愛実
モモ:砂田桃子
コト:山田琴美
ミカ:吉田美佳子(客演)
河原崎:西村侑樹
もう、ホントに「大好き!」 扉座のこのお芝居。
以下、そのまま突っ走って書いているが、好みは分かれるかとも思うし、つかさんファンの方がどう思われるかもわかりません、念のため(^_^;)
千穐楽を観てこれを書いているのだが、帰りの電車内でも思い返してはついニヤニヤしたり、涙が出そうになったりしていた。
頭の中で「リフレインが叫んでいる。」がグルグルする。
「意味はない!」(それじゃないだろ、と自分でも思うが、この言葉とシーンがやたらと頭に残っている。)
これでもかと叩きつけられる淀みのない長台詞、なんじゃそりゃ?の連続なのに見事に繋がっていく展開、本気で見惚れる殺陣、照明、音楽、目でも耳でもとにかく圧倒される。
まさに「客を泣かせて笑わせて」勢い余って薙ぎ倒す?舞台。
本当に観ることが出来て良かった。
しかも楽日は何物にも遮られない(紀伊國屋ホールでこれは重要)最前列ほぼセンター。そりゃ、全体の美しさを観るにはちと近過ぎるけれど、どの台詞で何処を観たいか覚悟を決めれば良いわけで、笑わされて泣かされてドキドキしっぱなしだった。幸せだった。ありがとうございました。
初演が2012年6月、再演が2013年2月、いずれもスカイツリー近くのすみだパークスタジオ 倉。(厚木もあり)
そして今回の再々演はついに紀伊國屋ホール(と厚木)。
つかさんのお芝居をほとんど観ていない私でも紀伊國屋ホールでつかさんのお名前を冠したお芝居を上演する意味合い、重さはわかる。
ましてや、横内さん脚本・演出のこのお芝居だ。
「ホテルカリフォルニア」がどこまで事実に近いのかは知らないが、紀伊國屋ホールでのつかさんのお芝居で演劇の世界に引っ張り込まれたヨコヤマ君とオカモト君 笑。
(ちなみに私は扉座の「ホテルカリフォルニア」でバラの花束のシーンを初めて観たような気がする…)
その想いは私なんぞには所詮計れないだろうなぁ。
それでも、すみだパークスタジオ倉で最初に観た時から、ほとんど呆気に取られて取り込まれてしまったこの「つか版忠臣蔵」。
私ですらも紀伊國屋ホールでの初日の幕が上がる時は、自分でもおかしいくらいに緊張していた。観るだけなのに(^^;
再演の時も思ったけれど、さすがの扉座の皆様(含む客演の皆様)も初日はやはり緊張されるようで、もちろん良かったことは良かったのだがなんとなく固くて、こんなもんじゃないはず、と思った。
そして25日に2回目を観たら、案の定、あんなものじゃなかった!
となれば、後はお芝居に引っ張り込まれていいように翻弄されるだけである 笑
どのシーンもそれぞれ見応えがあるし、どのキャラもそれぞれ魅力的でカッコいい。
台詞も皆様キレイなんだよなぁ。あれだけ絶叫しているようなのにどうしてあんなにちゃんと台詞になるのかむしろ不思議だ。あれだけ役者さん達が揃うのも凄いことだよね、考えてみれば。
それこそ"何度でも申します"だが、私がこの舞台で一番引っ張られるのは犬飼さんの大石内蔵助さま。
キャラそのものもすごく好きなのだが、何より惹き付けられるのは台詞。第一声の「源吾くん、歌出来た?」からは想像も出来ない圧倒的な迫力の「幸せにさせてみせる!」まで強弱、抑揚、変幻自在な台詞にゾクゾクさせられっぱなし。
そして人の台詞に反応する表情やあの身ごなし、あー、もう、要するに「惚れております!」です、はい。
変幻自在なのは高橋さんの阿久利さまもだ。可憐でえげつない。強いけれどどこか危うい。女でお母さんで、姫で妃。カッコいい…誉めます、いくらでも。
別な意味で吉良さまもそう。煽られて乗せられた小さな悪役なんだけど、なりきってイキイキしていく様がとても素敵。楽日の殺陣は小さくだけど拍手しました。鈴木さん、凄いです。
ぽにゃぽにゃした浅野内匠頭様も最期の辞世はしっかりと詠む。再演の時はここもちとたどたどしい感じであまり好みではなかったので初演に近い風になって嬉しかった。野田さんのたく坊、私も大好きです。泣かされた。
揺るがないのが岡森さんの近松さん。いや、お茶目だし軽そうにも見えるし、そう言う意味ではやはり変幻自在なんだけど、全ては当たる舞台を創るため。この人は"物書き"そのものなんだろうな。阿修羅城の南北さんと一緒。激昂しているように見せてもその実、計算。一種の魔物みたい。だからこそ、ヒトの本心が垣間見える気がする「心の底から嫉妬しますわ。」のシーン、あの表情に惹き付けられる。
(横内さんはどうなんだろう?と今、ふと思った。)
其角さんは、カッコいいんだけど、結局、悩める文学青年だったのかも、とも思う。悩んで悩んでやっと掴んだ! ところで最期、でも阿久利さまの腕の中。まあ、ハッピーエンドか。
山本さん、素敵だったけど、毎回お声がもつかハラハラしてました、すみません(^_^;)
今回、武田さんの大高源吾さんも良いなぁと思った。再演の時よりも特に静かに話す時の台詞に深みが増していて説得力を感じた。
それから、高木さんの堀部安兵衛さん。一角さんとの殺陣はもちろんすごくかっこいい。それだけではなくて、最前列で見ていて、おバカっぽい時のむしろ可愛らしい表情から一変する大石様に食ってかかる時の一歩も引かない気迫の表情、「赤穂の民はそんな情け知らずじゃあ、ありません。」のところも良かった。
あの内蔵助様を説得する一連のシーン、カッコいいよねぇ。歌舞伎の渡り台詞みたいにそれぞれの熱い想いに内蔵助様の振り絞るような説得が絡み、早まりしか!な神埼さんの切腹もちゃんと意味があって、それで内蔵助様がつい近寄ってしまって其角さんに捕まってしまう。
初演から観ているので、相変わらず呆然としながらも、上手いなぁと思うくらいのことは出来るようになった 笑
そうそう、ラストの近松さんの「嫉妬しますわ。」「妬けまっせ。」は冒頭の「悔しいか?」と対なのだろうけれど、「嫉妬」と言う言葉は内蔵助様も口にする。そう言えば、紀伊國屋さんにも嫉妬がエネルギーになってるところがあると思う。桂昌院さまもそうだ。
愛と嫉妬か。執着、ねぇ。
お芝居観るのも執着の一種だな。
紀伊國屋ホールまで来たこのお芝居、個人的にはまた拝見したいがどうなるのだろう。
呟きにも書いたが、映像なんかに「意味はない!」と切り捨てられるかも知れないが、DVDも欲しいです、ホントに…
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コメント
扉座の高橋麻理です!
ご来場頂きまして本当にありがとうございました!
またよろしくお願いします(*^o^*)
投稿: 高橋麻理 | 2014年5月 3日 (土) 20時22分
高橋様
コメントありがとうございます。
お疲れ様でした。あれほどの舞台を見せて下さってありがとうございました。
登場シーンもかっこよかったです。つかさんの何にあたるのかがわからない自分がちと悔しい…
またよろしくお願いいたします。楽しみにしております!
投稿: nazca | 2014年5月 4日 (日) 21時01分
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投稿: 誕生日プレゼント | 2020年9月 5日 (土) 05時32分