「効率学のススメ」を観た
4月13日マチネ 新国立劇場小劇場
弓に向かう電車内でとりとめなく感想。ネタバレあり。
会社の指定された部署を調査し効率化を進めることを仕事とする男が今回頼まれた部署は、ちょうど放射線障害の画期的な治療法の元となる発明が研究リーダーの手で形になったところ。
しかし、彼が派遣された部門は解散されることがほとんど。部署のメンバーは何とか首にされることを免れようと苦心する。
なかなか面白かった。
でもイライラさせられることも結構あった。
腑に落ちないことも多かった。
ラストも、効率化屋さん、あんな簡単に陥落するなら、とっくにそうなっているのではなかろうか?(^_^;)
むしろ、これまでも表に見えていないけれど人々をより良い方に向かわせていた、と言う風な方が納得出来るのだけど。
研究開発、特に基礎研究の類いは必ずしも効率的なだけでは進まない、というリーダーの言葉は同意する。
そりゃ、全くの無秩序でよしとは思わないが、画一的な製造工場と同じように無駄を省いてきっちりかっちり管理しようなんてしたら画期的なものなんてそうそう生まれないと思うぞ。そもそも、"ムダ"の定義が異なったりもする。
"えらい人にはそれがわからんのですよ"、である(^_^;)
だけど、最初の方で質問の答えに合っていないことを代わる代わる延々と訴えるところは、我が身を見るようでなんか物凄く恥ずかしくてイライラした…。
質問の意図を正確に捉えることも大切です。
で、理論に感情で対抗しようとするのもすんなり観られる時もあるのだが、今回は何だかちょっと引っ掛かった。なんかね。美しくないと思ってしまった。
多分、豊原功補さん演じるケンさん?がこの辺りはとても普通に冷静で(冷たいとか頑固とかではなく、普通に平坦)、それに対してジタバタして見えるのが普段の自らを顧みて恥ずかしくなったのだと思う。
豊原さんだけでなく、役者さん達、皆様、それぞれのキャラの雰囲気を出してらして良かったし、大まかには面白かったが、私個人は、題材的にいろいろ引っ掛かってしまうところも多くて、何だかモヤモヤした感じも残ったな。
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